〜 夕刊プロレス10周年記念企画 〜
「パントマイムプロレス旗揚げ戦」

2005年11月13日(日)晴海トリトン


パントマイムプロレスリング旗揚げ戦試合結果

○マスクマスクマンマン(月面体落とし)透明人間×
○透明ロボ(腕ひしぎイス十字固め)スーパーマイムマシーン×
○透明マスク(敵前逃亡)長井健太郎×
○チアノーゼ・サバ丸(三枚おろし)かたくち・いわし×
×ライオン総理(時間切れ)透明人間×
○桃太郎Jr(原爆固め)透明人間×

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パントマイムプロレスリング旗揚げ戦に寄せて

「夕刊プロレスとは何か」

 「夕刊プロレスとは何ですか」と尋ねられたなら「プロレスのことを書いて
いるメールマガジンだよ、毎日夜7時頃配信しているから、ちょっと遅いけど
夕刊って言ってるんだよ」なんて答えられる。たぶん、これが一番簡単で正確
な答えなんだろうけど、これで全てが伝えられたかというと、そんなことはな
い気がする。「人生とは何ですか」と尋ねられたとき、「人の一生のことだよ」
と言って、全てが済んでしまうわけではないように「何ですか」の問いの答え
には思い入れの深浅がある。
 夕刊プロレスが創刊10周年を迎えた。たまに休刊したこともあったが毎日
毎日、歯を磨くように発行し続け、まもなく3500号に達しようとしている。
この10年はまさに夕刊プロレスと過ごした10年だった。転勤した、家族が
入院した、妹が結婚した。そんなときも夕刊プロレスを発行した。地震が起き
た、大雨が降った、戦争が始まった。そんな日も夕刊プロレスを発行していた。
ワールドカップが開幕した日も、松井がメジャーリーグで初ホームランを打っ
た日も、小泉さんが訪朝した日も夕刊プロレスを発行した。夕刊プロレスとは、
僕と一緒に歩いているもうひとりの自分のようなものだ。夕刊プロレスとは、
僕自身のことなのかもしれない。
 チャタくんと出会ったのは、夕刊プロレス2000号記念大会のときだった。
夕刊プロレスの2000号達成を記念してのイベントは2001年8月19日、
東京都江東区のディファ有明で開催された。身体障害者お笑い芸人の「ホーキ
ング青山さん」と「全日本女子プロレス」と「プロレスリング・ノア」を同じ
リングに上げてしまうという、考えてみると奇抜なイベントの露払い役として、
チャタくんはリングに上がった。見えない対戦相手と熱戦を繰り広げるチャタ
くん。僕はすっかりチャタくんのファンになっていた。
 チャタくんはいったい誰と戦っていたのだろう。実体のない対戦相手は次々
に攻撃してくる。足4の字固め、それを必死になってロープに逃れる。逆エビ
固め、今度は腕を立てて跳ね返す。ウエスタン・ラリアット、まともに喰らっ
て一回転して悶絶する。その姿は本物のプロレスラーと戦っているようであり、
また、「パントマイムプロレスって何ですか」という冷ややかな、試すような
視線と戦っているようでもあった。そしてチャタくんは勝利した。満場の拍手
の中でチャタくんが発した言葉。「勝ったぞ〜っ」は見えない対戦相手と観客
と自分自身に勝利した男の勇ましい雄叫びであった。
 時は流れた。4年の歳月を経て、ひとりプロレス団体「パントマイムプロレ
スリング」は旗揚げ戦を迎えることとなった。もう、入場曲もない、スポット
ライトも当たらない露払いの前座なんかじゃない。メインイベントのリングに
立って、観客を手のひらにのせ、笑わせ、泣かせ、感動させる。自然に沸き立
つ拍手の嵐、のどの奥から次々と這い出てくる驚嘆のため息、肺の裏側が締め
付けられる恋に似た切ない痛み。2005年11月13日、晴海トリトンで、
それら全てを、あなたは体感することになるだろう。たぶんね。
 「人生とは何ですか」と尋ねられたとき、あなたはどう答えますか。おそら
く多くの人が答えに窮し、言葉を探すことと思う。適当な言葉が見つからず、
何度か言い直してみる。書いては消し、消しては書く。白紙の答案をとりあえ
ず埋めるように書いて、すぐ消して、また書き直す。それを何度も何度も繰り
返しているうちに、いつの間にか人は老いて一生を終えていく。最後の一秒ま
で答えを書き直して、こときれる瞬間にやっと「。」を打つのではなかろうか。
 夕刊プロレスとは何ですか。その本当の答えは僕にもわからない遠いところ
にあるように思う。そういえば「パントマイムプロレスリング旗揚げ戦」のチ
ラシを見ると、チャタくんは遠いところを指さしている。ひょっとしたら「あ
そこにお前の答えがあるんだよ」って言ってくれているのかもしれない。もし
かしたら、あなたの人生の答えも、あの指先の彼方にあるのかもしれないよ。
 とりあえず今日は「夕刊プロレス」と「パントマイムプロレス」と僕たちが、
偶然にひとつの場所に集まり、一時の空間を共有したことを素直に喜ぼう。そ
して僕たちがいつか人生の「。」を打つ、その少し前に、このイベントのこと
を思い出せればいい。
 チャタくんが戦っている相手は、僕たちの前にある日常の壁だ。日常にチョ
ップ、日常にキック、日常にジャーマンスープレックス。日常に噛みつかれ、
日常に首を絞められ、日常に顔を掻きむしられても、僕たちは生きる。
 人生は、パントマイムプロレスだ!

 夕刊プロレス主宰  桃太郎



パントマイムプロレス旗揚げ戦チラシ

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それからのパントマイムプロレス

パントマイムプロレスリング Gong.2
2006年9月3日(日)晴海トリトン
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新日本プロレス ジオポリス大会に出場
2006年11月13日(月)〜16日(木)
東京ドームシティ・ジオポリス
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NEO 名古屋大会に出場
2007年8月25日(土)
日本ガイシスポーツプラザ第3競技場
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全国各地で活躍中です。
パントマイムプロレスを呼びたい方は、桃太郎までメールください。
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正体はカナール・ペキノアです。

こっちのパントマイムも素晴らしい。
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めざましテレビでも紹介されました。→ 動画